僕がいる位置から見える彼は、大きく車座になった男たちの輪の中で海に向きあってしゃがみ込み、意識を集中するように視線を落として一点を見つめている。
彼の足元には、巨大な波に対して完璧な性能を発揮することに特化した長さと美しい細身の形状を持つ、オレンジ色のビッグガンが寄り添っている。
ワイメアビーチパークの砂浜に設営された、28年目を迎えるThe Eddieのオープニングセレモニーの会場では今、栄誉ある招待選手たち一人ひとりの紹介が行われている最中だ。
家族の集いのような和やかさに支えられた厳粛な空気の中、彼はその取りを飾る28人目の選手として、満を持して紹介された。
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「Ride the Wave」カテゴリーアーカイブ
THE EDDIE 2012-2013|001:オフィシャルサイト、公開。
いつになく、僕はいささか興奮している。
ここ1ヶ月ほどのあいだ、もうそろそろのはずだと、そのことばかりを考えて待ち焦がれていた。
しかし、来る日も来る日も一向に現れない。
まさか今年はないのだろうかと、真面目に悲観しかけていた僕は、ついに見つけたのだ。
そして、いささか興奮している。
28年目のThe Eddieの季節は、やはりやってくるのだ。
The Quiksilver In Memory of Eddie Aikau 2012/2013.
クイックシルバー・イン・メモリー・オブ・エディ・アイカウ 2012-2013
Waimea Bay, Hawaii
Dec.1,2012 – Feb.28,2013
オフィシャルサイト
http://quiksilverlive.com/eddieaikau/2013/home.en.html
THE EDDIE 2011-2012|002:The Bay Calls the Day
その日はやって来るのか、来ないのか。
もし来るのならば、それはいったい、いつなのか。
その日とは、世界中から選ばれた28人だけに許された、あまりにも巨大で厳しい波に挑む完璧な舞台が用意される特別な一日のことだ。
“The Bay Calls the Day.”
その日は、誰にもわからない。
ただ北太平洋に面した素朴で美しいその小さな湾だけが知っているという。
だけれども、その季節がやってくることだけは、間違いなく確かなのだ。
一年に一度、28人の招待選手と24人の交代選手、そしてアイカウ・オハナが一同に集い、ともにエディの残した偉大な功績を讃え、確かめ合うことによって、そのことを自覚する。
この日、この瞬間、僕の心もまた、遥かなるワイメア・ベイへの巡礼者となり、彼らとともに深い祈りを捧げている。
27年目のThe Eddieの季節が、ついに始まった。
The Quiksilver in memory of Eddie Aikau 2011/2012
The Opening Celemony 2011 December 1st, 3pm at Waimea bay North shore, Oahu, Hawaii.
http://quiksilverlive.com/eddieaikau/2012/blog,197,eddie.en.html
THE EDDIE 2011-2012|001:エディアイカウ、再び。
27年目のその季節が、変わることなく再びめぐってくる。
Quiksilverのオフィシャル告知サイト、リリース。
ウェイティング開始までのカウントダウン、33。
The 27th Quiksilver In Memory of EDDIE AIKAU
“THE EDDIE 2012”
クイックシルバー・イン・メモリー・オブ・エディ・アイカウ 2012
Waiting Period:2011/12/01 – 2012/02/29
http://quiksilverlive.com/eddieaikau/2012/blog,196,eddie.en.html
THE EDDIE 2010-2011|008:今シーズンのウェイティングが終了。
2011年2月28日。
先日にはあわや開催かという報に湧いただけに、残念なことではあるけれども、その日を待ち焦がれる歳月が増すほどにThe Eddieのプレステージはさらに高まり、また来シーズン、27年目の冬がより一層待ち遠しいものになる。
‘O ke kai ku’u ha…
Ke Kau nei ka haili aloha ‘o Eddie Aikau
Let the Spirit of Eddie Aikau live in us all.
THE EDDIE 2010-2011|007:エディアイカウが遺したもの。
ここ数日のハワイ諸島近海の気圧配置から、オアフ島ノースショア一帯にもう一度、巨大なスウェルが押し寄せそうな気配があるようだ。もしも大会が開催されたなら、どれだけの大きさの波と招待選手たちの華麗なパフォーマンスが見られるのか、そして、いったい誰が優勝するのか。想像しただけで自然と期待感が高まる。
THE EDDIE 2010-2011|006:The Eddie、惜しくも開催ならず。
THE EDDIE 2010-2011|005:Eddie might go
THE EDDIE 2010-2011|004:ワイメアにビッグスウェル到来。
ワイメアベイに、今シーズン初のビッグスウェルが届いたようです。
the Eddieの大会運営本部は、来週1月21日~22日ごろにワイメア・ベイに巨大なスウェルをもたらす可能性のある、太平洋北西部で発達している低気圧のモニタリングを開始しました。
しかし、まだ最大でも15フィート程度の高さと予想され、エディ級には達していません。
ハワイ諸島に巨大な波をもたらすのは、日本の北、アリューシャン列島付近の太平洋上に発生する猛烈な低気圧です。
つまり、日本の冬が寒くなればなるほど、大会開催の可能性が高まるということです。
寒いのはちょっと苦手なので、それも困ってしまうのですが、でも、the Eddieが開催されるのならば、凍てつく寒さも耐えられというものです。
参考:
the Quiksilver In Memory of Eddie Aikau 2011
THE EDDIE 2010-2011|003:THE EDDIE OPENING CEREMONY
EDDIE WOULD GO
2010年12月2日。
今シーズンのThe Quiksilver In Memory of Eddie Aikauのウェイティング期間がスタートし、オープニングセレモニーが開催されました。
会場であるワイメアビーチパークには、午後2時ごろから招待選手が続々と到着し、各選手たちのチェックインが始まると、会場は一気に華やぎ、熱気を帯びてきました。
選手たちが揃い、すべての準備が整うと、エディのトレードマークである赤いHobieのサーフボード、そして、かつてこの大会の招待選手で今年の5月に亡くなったMarvin Fosterと先月亡くなったAndy Ironsのサーフボードを囲んで選手たちが輪になり、セレモニーが静かに始まります。
招待選手ひとりひとりの紹介に続いて、アイカウ家と親しいカフ(司祭)であるBilly Mitchell氏が挨拶に立ち、エディの偉大な功績を讃え、ここに集まった選手やギャラリーを賞賛します。続いて、エディの弟であり親友であったUncle Clyde Aikauから挨拶があり、そして、選手、アイカウファミリー、ギャラリーが全員で手をつなぎ、Hawai’i Alohaの斉唱がはじまると、まるで今日ここに集まったすべての人を温かく迎えてくれているかのように、ワイメアバレーから吹く風が、優しい雨を連れてきました。
Mitchell氏による、各選手たちへのブレシングが終わると、続いて、選手たちはワイメアベイの沖にパドルアウトし、全員で輪になり、エディの魂を讃え合います。
このときを待っていたかのように、この世での役割を終えた魂が飛び立つ場所といわれているカエナ岬の方角の雲の合間から光が射し込み、振り返ると、ワイメアバレーには大きな虹がかかっていました。
クイックシルバー・イン・メモリー・オブ・エディ・アイカウのウェイティングが、いよいよスタートです。
THE QUIKSILVER IN MEMORY OF EDDIE AIKAU 2010-2011
Waiting Period:2010/12/01 – 2011/03/31