BORDERS、まもなく閉店。

ボーダーズ@ワードセンター
BORDERS

僕がよく利用している書店、Bordersから、全店舗を数ヶ月以内に閉店するという案内のメールが届いた。
今年の2月に米国連邦倒産法第11章いわゆるChapter11が適用されて以降、事業の譲渡先を探していたのだが、ついに買い手がつかないまま破産申告が承認され、ハワイ州にある残り6店舗を含め、全399店舗がもうすぐ閉店となる。
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ピックアップトラック哲学。

Ford Ranger@Kuulei Rd, Kailua

カイルアタウン、Kuulei Rd.沿いの木陰でひと休み中のFord Ranger 1989-1992年モデル、などと、取り立てて場所と名前を挙げることもないほどに、いたるところにある島の日常のごく平凡な風景の一部として貼りついているピックアップトラック。
モデルチェンジのたびに細かなパーツの形や装備は時代にあわせて変わっても、動力を収めたエンジンフードと、人を乗せるキャビンと、そして、荷物を載せるフラットトップのベッドというシンプルなボディスタイルを時代を越えて変わらずにしっかりと受け継いでいる姿に、一貫した揺るぎない哲学を感じる。

今の時代において洗練されているとはお世辞にも言い難い、20年以上前の重たげなそのデザインは、明らかに陳腐化が進み 、色もすっかりツヤを失ってしまっているけれども、ボディにうっかりこしらえた凹みも、無数の細かい擦り傷も、長年現役で走り続け、晴れの日も雨の日も暮らしの現場でこてんぱんに使い倒されてきた名誉の勲章なのだ。

仕事を完璧にこなすための資材や道具でも、余暇を楽しむ道具でも、ベッドに積むものはなんだっていい。
人を乗せ、モノを積んで運ぶという、人に寄り添うアイアンホースとしての基本的な役割を忠実に守り続けているピックアップトラックは、しっかりと地に足をつけて働くオトナのためのクルマなのである。

恵みの露

Taro Leaf
タロの葉大きな低気圧が広い海域にわたってしばらく居座っている影響で、まともに外を歩けないほどの大粒の雨が時折通り過ぎる日。

次から次へと空から垂直に落ちてくるそのひとつひとつを肉眼ではっきりと確認できるほどの大粒ではあるけれども、荒れた天気とも違う、静かで力強く、大地に根差す生命に豊かな潤いを与える雨。
このような雨は、ハワイの言葉ではなんと呼ばれているのだろう。

やがてコオラウの山並みへと降り注ぐ、その気まぐれな、ごく短時間のシャワーが駆け抜けたあとのタロの葉に、この島らしい明るい陽射しのかけらが少しだけ戻ってきた。