Only Good Times

Sunset at Northshore

学び舎を巣立ち、出会った友や恩師との別れを惜しみつつもこれから進む新たな道に喜びと希望を見出していくのだといった、社会に出ていくほんの少し手前の年代のこの時期ならではの心情をうたった歌を、かつてこれまでに何度か経験した卒業という節目のたびに聞いたり覚えたりした記憶が僕にもある。
惜別と期待のいずれの気持ちに重きを置いたものであっても、それぞれに思い浮かべることができる名曲がいくつかあるけれど、その中で僕にとっての永遠のスタンダード曲を挙げるとしたら、Keola & Kapono Beamerの「Only Good Times」が間違いなくそのうちのひとつに値する。
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エディアイカウが海に消えた日。

Hokulea, Eddie Aikau

北緯20度50分5秒、西経157度16分5秒の地点を地図で探しあてて行くと、そこはオアフ島から南東に向かった洋上を示していることがわかる。
ラナイ島の西の沖およそ20マイルつまり30数キロメートルの距離の、モロカイ海峡を抜けた先にあたるこの位置は、34年前の今日エディ・アイカウが、悪天候で遭難したホクレアに共に乗り合わせ絶望の淵にあった仲間たちの救助を求めに向かった、最期の場所だ。
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Fabric Rainbow

at Fabric Mart

雨の降る気配など微塵も感じられない、カラカウアAve.沿いの午後の遅い時間。
見上げた窓に、虹のカーテン。

どれが優れているとか劣っているとか、そういう概念は色には存在しない。
そこには違いがあるだけであり、互いの足らない要素を補完しあう関係が成立している。
色とはつまり調和の問題なのであり、不要な色など、なにひとつないのだ。