こんがりと焼いたトーストに塗るものといえばバターないしはマーガリンというのがもっぱらな家の子供だった僕にとって、朝の食卓に時々登場する瓶詰めのジャムは、塗って食べることよりも運だめしを楽しむことに重きを置いた一品だった。
赤い半透明のイチゴジャムをティースプーンですくいあげた中に偶然混じる果肉の粒の大きさに比例して、その日の運の良し悪しが決まるのだ。
そのささやかな運だめし遊びは、実はオトナになった今でも、僕の朝の食卓におけるひそかな慣わしとして続いているのだということを、この際だから告白しておこう。
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Hawaiian Sunのストロベリーグァバジャム。
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