ホクレア~カマクラ | Aloha!未来 ~ハワイの心、ホクレア号日本へ~

「Aloha!未来」上映会 in 渋谷Patagonia Oceans
先日のJHCA主催のイベント「未来に向かうカヌーのちから」があった翌日、2007年に行われたホクレア号のサタワル島と日本各地への航海を追った記録映像作品「Aloha!未来 ~ハワイの心、ホクレア号日本へ~」の上映会が、東京・渋谷にあるPatagonia Oceansで行われました。

この作品は、カメラマンでありディレクターである吉田清継さんが、この航海を誰かがきちんと記録しなくてはとの思いから自費を投じて手がけたもので、2007年の暮れ、テレビ東京系列の全国6局ネットでテレビ放映されたものですが、僕がこの作品を見るのは初めてでした。
太陽が傾き始めた午後の、周りを見渡してもただひたすら大海原しか見えない太平洋の荒々しい波の中、唯一の動力源である風の力を帆にいっぱい受けて、自分がむかうべき場所に向かってひたむきに力強く突き進む小さな小さな双胴船、ホクレア。そんな冒頭のシーンから始まる映像は全編にわたって、現代という時代を任された僕らが忘れてしまった、しかし、必ず思い出せるはずの大事な心のありかたを深く考えさせてくれるものでした。
この航海でナビゲーターという大変に責任の重い役割を担うナイノア・トンプソン。
ホクレアがいよいよハワイを出航するときのものと思われるスピーチの中で、彼はクルーに向かって力強くこう言います。

「5ヶ月つまりは150日もの間、我々は共に海の上で過ごす。その間に嵐は来る。必ず嵐に遭遇する。
私からの質問はたったひとつ、『君にはそのときのための準備ができているのか』ということだ。」

彼の淡々とした表情や笑顔しか見たことがない僕は、鬼気迫る決意の確認に身が引き締まる思いでした。彼のこの言葉は、「航海を成功させる95パーセントの要因は準備である」と説いた、ホクレアの歴史を語るうえで欠くことのできないひとりで父でもある故ピンキー・トンプソン氏の考えから発せられたものなのだと思います。
いくら言葉で語っても伝えきれない、静かで優しい力強さが映像から感じられました。今後もまたきっと、どこかで何かの機会に上映会は続いていくと思います。
一度といわず何度でも見て、自分が方向性を見失ったときの原点にしたい。
僕にとってはそんな素晴らしい映像作品でした。

JHCAとは?カマクラ号とは?こちらからどうぞ。
NPO法人 日本ハワイアンカヌー協会|Japan Hawai’ian Canue Association
http://www.kamakurago.com/

ホクレア号とは?こちらからどうぞ。
ハワイ州観光局
http://www.gohawaii.jp/history/hokulea/hokulea01.html

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください