パウハナ・トラフィック

Pauhana Traffic
ウィークデーの夕方。
ホノルル空港のターミナルビルを右手の奥に見て片側6車線のH-1を東へ向かいながら、僕はここから先の約40分ほどの時間についての、ちょっとした覚悟を決める。
やはり、きょうもここからか 。

6車線のステートハイウェイがニミッツHwy.とディリンハムBlvd.への降り口との分岐によって2車線に絞られ、Love’sのパン工場が見える先のN.キングSt.の下をくぐる緩やかな右カーブにさしかかるあたりから、それまで順調だった車の流れがほとんど止まってしまった。
きょうこそはすんなりと通過できるのではないかという僕の淡い期待は、いとも簡単に打ち消されてしまったようだ。
ここからしばらくは夕方の帰宅ラッシュ、パウハナ・トラフィックにおつきあいだ。
カリヒやリリハ、パリHwy.との合流など、いくつかの渋滞の難所を中心に、僕が見通すことのできる全てのレーンはびっしりと車で埋め尽くされている。
いずれにしても渋滞にはまるのならば、やはりニミッツHwyで降りたほうが退屈しなかったかな、などと、勢いに任せてH-1を直進してきてしまったことを軽く後悔しながら車の流れに身を任せていると、いつもつけっ放しにしているラジオステーションKINE 105.1 FMから10分おきほどの間隔で、イグニッションキーを回す音に続く軽快なウクレレのBGMとともに始まるthe Honolulu Traffic Management CenterのDanielle Tuckerが案内する交通情報が流れてくる。
「東に向かうモアナルアFwyはプナホウの出口までバンパーtoバンパーの状態が続いています」
今現在の渋滞状況を伝えてくれる、ちょっとかすれた感じの彼女の声は「じたばたしてもしょうがないからゆっくりお行きなさいな」と諭されているような、不思議な安心感を僕に与えてくれる。
思うように進まなくてもどかしくなる時間が続くけれど、普段であれば流れる景色の一部でしかないハイウェイ沿いの町並みに目を留めてみたり、一緒になって渋滞の列に並んでいる40年以上も昔の型の車のディテールをじっくり観察させてもらったり、北東の方角の夕方の空に虹を探したり。
退屈な渋滞の列でも、探してみれば楽しみ方は意外とあるものなのだ。

2 thoughts on “パウハナ・トラフィック

  1. 凄い渋滞ですね(*_*)ハワイでこんなに車がいっぱいになっているのを見たのは私は初めてだったのでびっくりしました。ハワイってのんびり、ゆったり、道もすんなり流れて…というイメージだったのと混む場所には行ってなかったのと車にあまり注意を払っていなかったからかなぁ?
    でも、こういうハワイの風景を見るのも凄く私には刺激になりました。ハワイもラッシュアワーがあるんだなぁ…まだまだ知らない事ばかりのハワイを見れて嬉しいですo(^-^)o
    渋滞の中でも楽しさを見つけようとするフルケンさんの感覚もいいなぁ… 私もそんな感覚を持っていたいですo(^-^)o
    ☆*。Happy Valentine。*☆

  2. Puaさん、こんにちは~。
    南の島の楽園といわれるハワイも、多くの人が住むアメリカの一地方都市と考えれば、そこでは人が働き、生活してて。やっぱり渋滞もあるんですよね。
    夕方と朝の行動する時間には、要注意です。。。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください