MOLESKINEとともに、新年を迎える。

モレスキン|MOLESKINE

正月気分から抜け出して、新しい年が本格的に始動するとともに新調されるものが僕にはいくつかあるのだけれど、その中でも特に、あまたの種類の中からあれやこれやと手に取って思い悩んだ末に、自分の気持ちと感触に最も馴染むものを「今年のモノ」としてひとつだけ採用するという行為を毎年楽しみにしているのがスケジュール帳なのである。
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THE EDDIE 2011-2012|002:The Bay Calls the Day

その日はやって来るのか、来ないのか。
もし来るのならば、それはいったい、いつなのか。
その日とは、世界中から選ばれた28人だけに許された、あまりにも巨大で厳しい波に挑む完璧な舞台が用意される特別な一日のことだ。

“The Bay Calls the Day.”

その日は、誰にもわからない。
ただ北太平洋に面した素朴で美しいその小さな湾だけが知っているという。

だけれども、その季節がやってくることだけは、間違いなく確かなのだ。
一年に一度、28人の招待選手と24人の交代選手、そしてアイカウ・オハナが一同に集い、ともにエディの残した偉大な功績を讃え、確かめ合うことによって、そのことを自覚する。
この日、この瞬間、僕の心もまた、遥かなるワイメア・ベイへの巡礼者となり、彼らとともに深い祈りを捧げている。

27年目のThe Eddieの季節が、ついに始まった。

The Quiksilver in memory of Eddie Aikau 2011/2012
The Opening Celemony 2011 December 1st, 3pm at Waimea bay North shore, Oahu, Hawaii.

http://quiksilverlive.com/eddieaikau/2012/blog,197,eddie.en.html

THE EDDIE 2011-2012|001:エディアイカウ、再び。

EDDIE AIKAU | エディアイカウ

27年目のその季節が、変わることなく再びめぐってくる。

Quiksilverのオフィシャル告知サイト、リリース。

ウェイティング開始までのカウントダウン、33。

The 27th Quiksilver In Memory of EDDIE AIKAU
“THE EDDIE 2012”
クイックシルバー・イン・メモリー・オブ・エディ・アイカウ 2012
Waiting Period:2011/12/01 – 2012/02/29

http://quiksilverlive.com/eddieaikau/2012/blog,196,eddie.en.html

ゼロハリバートンは、修理してこそ価値がある。

ゼロハリバートン Eシリーズ
Zero Halliburton E3

信頼のおける性能のよさと息の長いメンテナンス部品の存在、そして、大量の時間が染み込んでもなお美しさを失わず、それどころか一層そのよさが引き出されるデザインとを持ち合わせ、したがっていつまでも使い続けたいと思わせてくれることが、僕が僕自身のものとして所有して日々の生活の中で使っていく物を選ぶにあたっての原則となる基準のひとつだ。
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広告の旅を楽しむ。

ハーツ レンタカー

10年をひとつの区切りと考えて、いくつかの区切りを現在から遡った時代の世相や人々の関心事、生活様式といったものがいったいどのような有様であったのかを、具体感を伴って想像したり、埋没した記憶を引き出すことのできるちょっとしたお勉強のような遊びとして、その当時に出版された雑誌などに掲載されている商品や製品、企業などの広告をつくづく眺める作業は実に楽しい。
なかでも、僕自身の経験や記憶と重なりあるいは想像が及ぶ時間の幅との接点と程良い位置関係にある、1950年代から1980年代前半にかけて世に出た広告の数々は、どんなに事細かに綴られた分厚い教科書をもってしても及ばない、僕にとっての大変に優れた歴史の教材だ。
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朝のハレイワを歩く。

Haleiwaの朝
ハレイワの虹
Haleiwa Cat

整然と美しいワイキキの街中で過ごす朝にだって、かなりゆるやかな時間が流れているし、それはそれで大変に心地がよいものだけれども、ハレイワの町中でのそれと比べたら甚だ忙しくあわただしい。

少し前に降り止んだ雨の程良い湿り気を含んで、濃厚な早朝の香りを深く湛える空気。

一面の畑の丘から雨を連れてきた雲が、海に向かってゆっくりと押し出されつつも抜けきらない空に現れる虹。

どこからともなくやってきて、軒先のポーチの前に座りこみ、毛繕いをはじめる一匹の猫。

まだ人通りのほとんどない、こんな早朝のハレイワの町を、ひとり自分自身の足で歩いてみるといい。
それはそのまま、ほんの少しばかりではあるけれど、かつてのハワイにあった朝の情景と日常の時間を追体験するまたとない機会となる。

北海岸の歴史的な町は、シェイブアイスの味だけで語ることはできないのだ。

Mr. Sun Cho Lee

People at Downtown Honolulu

※写真と本文とは直接関係ありません。

例えばホノルルのダウンタウン界隈でふと立ち止まり、したたかに働く人々や、両手に食材の袋を抱えてバスを待つ人々を静かに定点観察してみると、実に多くの民族の顔立ちや、話す言葉や、垣間見えてくる日々の暮らしがあることがわかる。
そんなとき僕はいつも、ここには「Mr. Sun Cho Lee」に歌われる世界が具現されているのだということを実感する。
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Peace with ALOHA

Peace with Aloha

あの日、僕の古くからの友人が、あのタワーの悲劇の現場から生還した10年前のきょう、おそらく世界中の多くの人々がそうであったのと同じように、僕もまた、雲ひとつない真っ青な空にそびえ立つ巨大な二棟のビルがあっけなく完全に崩壊していく、信じがたい現実を映し出しているテレビの前に立ち尽くしていた。

世界の秩序が変わってしまったその日から4日後、かろうじて運航を再開した数少ない太平洋路線の人となった僕が、グラウンドゼロから最も遠い同じ国の小さな島で見たものは、何もかもがトーンダウンして華やかな色を失ったホノルルの街の姿だった。
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マカプウ・トレイル | Makapu’u Trail

Circle Rainbow@Makapu'u Trail
Makapu'u Lighthouse
マカプウ岬にて

起点からの距離約2マイル、標高差およそ500フィートの、比較的ゆるやかな勾配の完全舗装。
体力や経験の有無を問わず幅広い年齢層を受け容れるハワイ州立の景勝地、Ka Iwi State Scenic Shorelineの散策道は、しかし、陽射しをさえぎる木陰もなく、天候と携行品に関して無防備にここを訪れた人にとっては、ちょっとした灼熱の小道と化すことになる。

それでもなお、真上から燦々と降り注ぐ太陽と、海から吹いてくる強い風に耐えて片道40分ほどのMakapu’u Point Lighthouse Trailの登り勾配をやって来たその先には、1909年に建てられた赤い屋根の灯台と、美しい緑のコオラウ山脈と青い海岸線をはるかに望む断崖の絶景がご褒美として待っているのだ。

参考資料:
Hawaii State Parks
Ka Iwi State Scenic Shoreline
http://www.hawaiistateparks.org/parks/oahu/index.cfm?park_id=20

Makapu’u Point Lighthouse Trail
http://www.hawaiistateparks.org/hiking/oahu/index.cfm?hike_id=23

ワイカネ・ストア | Waikane Store

Waikane Store
Vintage Pepsi Sign Board
Mama-san
ワイカネストア
巻き寿司とモチコチキン
Waikane Store since 1898

曇りがちな午前中の穏やかな時間をカネオへで過ごした後、そのままウインドワード沿いを83号線で北西に向かいワイカネに差しかかった僕は、南の島の大きな木々の合間に住宅が点在する単調な風景の延長に建つ、一軒の古い小さなジェネラルストアの店先で車を駐めた。

Waikane Storeとかろうじて読むことのできる錆びた看板が掲げられた、ここにあることを知らなければいとも簡単に通り過ぎてしまいそうなこの小さなストアは、1898年にWah Chan Storeとして開店したのがその礎となり、今年で創業113年になる。
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